溶融亜鉛めっきに関する規格は、平成19年1月20日付で改正公示されました。改正に当り、従来の「JIS H 9124:999亜鉛めっき作業指針」は廃止して「JIS H 8641:2007溶融亜鉛めっき」に盛り込まれました。従いまして、溶融亜鉛めっきの規格は、JIS H 8641(溶融亜鉛めっき)とJIS H 0401(溶融亜鉛めっき試験方法)の2規格になりました。改正された点について解説します。
この規格は、鋼材及び鋼材加工品(以下、素材(1)という。)に防食の目的で施される溶融亜鉛めっきの有効面(2)について規定する。ただし、連続的に溶融亜鉛めっきされた溶融亜鉛めっき鋼板類、亜鉛めっき鉄線類及び亜鉛めっき鋼線類は除く。
次に掲げる規格は、この規格に引用されることによって、この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は、その最新版(追補を含む)を適用する。
●JIS H 0401 溶融亜鉛めっき試験方法
●JIS H 2107 亜鉛地金
●JIS Z 0103 防せい防食用語
めっきの種類及び記号は、表1による。
【表1】種類及び記号
種 類 | 記 号 | 適 用 例 (参考) |
1種 A | HDZA | 厚さ5mm以下の鋼材・鋼製品、鋼管類、直径12mm以上のボルト・ナット及び 厚さ2.3mmを超える座金類。 |
1種 B | HDZB | 厚さ5mmを超える鋼材・鋼製品、鋼管類及び鋳鍛造品類。 |
2種35 | HDZ35 | 厚さ1mm以上2mm以下の鋼材・鋼製品、鋼管類、直径12mm以上のボルト・ナット及び厚さ2.3mmを超える座金類。 |
2種40 | HDZ40 | 厚さ2mm以上2mm以下の鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。 |
2種45 | HDZ45 | 厚さ3mm以上5mm以下の鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。 |
2種50 | HDZ50 | 厚さ5mmを超える鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。 |
2種55 | HDZ55 | 過酷な腐食環境下で使用される鋼材・鋼製品及び鋳鍛造品類。 |