一般社団法人 愛知県道路標識・標示業協会
メニュー
  • トップページへ戻る
  • ごあいさつ
  • 活動紹介
  • 事業計画
  • 会員名簿・賛助会員名簿
  • 役員名簿
  • 技術情報
    1. 標識部会
    2. 標示部会
    3. 防護柵・高欄・フェンス部会
    4. 遮音壁部会
    5. 安全施設部会
    6. 技術研修会資料
    7. 次世代研修会資料
  • 公益活動
  • 各種出版物
  • 地図
  • リンク
メニューここまで
「安全・安心」な街づくりへのご意見・ご提案を下さい
TOP > 技術情報 > 標示部会 > 山間部道路における路面標示の役割について

技術情報

山間部道路における路面標示の役割について

1 はじめに

 近年の高齢化社会に対応して、高齢者ドライバーの増加がみられます。特に山間部道路での渋滞についてみると、大型貨物車と高齢者ドライバーが原因の多くを担っているようです。
 高齢化に伴い、身体的な機能低下は避けられません。中でも、運転技術の基本的機能である視覚能力の低下は、複雑な線形をもつ山間部道路ではドライバーに大きな精神的負担を与えることになります。特に降雨時の夜間運転では、視距の短いなか、ドライバーに大きな精神的負担が求められます。
 以下は、運転能力が低下した高齢者ドライバーが増加する中、安全で快適なドライブが可能となる安全施設について提案するものです。

2 山間部道路における認識機能

 複雑な道路線形の中での運転も、あらかじめ状況の認識と把握がなされていれば、予測運転が可能となります。その結果、ドライバーの精神的緊張が緩和し、円滑な運転操作につながります。
 状況の認識と把握は、走行するドライバーの視界から得られる「現状認識」と、カーナビから得る知識や走行経験のような「予備知識」とに区別されます。

●現状認識能力とは
ドライバーの視界内から得られる情報であることから、走行スピードの高低と情報量の大小は反比例関係にあります。認識能力の高い若者と、能力が低下した高齢者とでは、走行スピードは明らかに違います。
●情報処理能力について
運転視界内から得られる情報量も、ドライバーの能力に左右されます。
たとえば、山間道路の路肩に設置された標識などの文字情報類も、視覚能力が低下した高齢者ドライバーにとってはあまり役立っているようには見えません。

 以上から、複雑な線形を持つ山間部道路では、ドライバーの視界中心部(路面上)に情報を明示することで、状況の変化に対応する精神的負担を軽減させることが可能と考えられます。

3 線形予測の効果と方法

 山間部道路は複雑な線形を持ち、ドライバーは変化する状況を狭い視界の中で瞬時に判断して運転走行します。ここで、予備情報として線形の変化がわかっていれば運転に余裕が生まれ、ドライバーの精神的負担が軽減されます。ただ、この余裕が思い込みになり、突発的変化に対応が遅れてしまう危険も生じます。
 ドライバーの現状視界内で先の予測ができれば、突発的変化にも追従的に対応されます。従って、線形の予測が路面上に明示されることで、線形の変化に対応でき、ドライバーの精神的負担の軽減に役立ちます。
 線形を予測させる方法として、視線の集中する路面に線形暗示表示があります。この方法は、すでに交差点や、通学路で利用され効果をあげております。

4 路面表示方法の提案

 具体的な路面表示方法は、以下の通りです。

(1)カーブあり……
カーブ手前直線区間30mでは車道全体を赤色表示。
(2)カーブ区間……
R100m未満は@1.0mで横断線を設置
R100m以上は@2.0mで横断線を設置

・横断線の幅は、カーブ外側で幅45センチ、内側で30センチ。
・進行方向外側を広くします。
(3)カーブ終わり……
幅45センチの横断線を2mピッチで設置10m区間。
(4)急こう配……
勾配手前直線区間20mを車道全体赤色表示。
・幅45センチの横断線を2mピッチで10m区間設置。

連続カーブ区間での路面表示の設置例

出版物「あんしん道あいち18号」より引用
▲ページの上へ
Copyright(C)2014 A.S.L., Allrights reserved.