昨年4月、当協会は一般社団法人を設立し、気持ちも新たに公益活動を推進してまいりました。長年逆風にあった建設業界も、品確法・建設業法・入契法のいわゆる担い手3法が改正され、ダンピングの排除や人づくりを中心とした建設産業の育成を目指した環境が作られつつあります。
さて昨年の愛知県の交通情勢は、交通事故死者数が前年対比マイナス15人と減少し204人でしたが、残念ながら12年連続の全国ワーストワンとなり、依然厳しい状況が続いています。本年も通学路や自転車走行空間、高齢運転者の安全対策等の研究とご提案を通じ、悲惨な交通事故の減少に寄与してまいりたいと存じます。
また道路インフラの老朽化は、交通安全施設においても大きな問題となっています。高度成長期に設置されました道路標識や防護柵、道路反射鏡などは、設置から数十年が経過しその機能が大きく劣化しているものも多く、メンテナンスが必要となっています。本年も「老朽化した安全施設及び危険箇所調査」を実施するとともに、より効果的経済的なご提案をしてまいります。更に本年4月から誕生しました「道路標識設置・診断士制度」に協力し、標識診断のプロの育成を推進してまいります。
日本の未来を担う子どもたちが、交通事故や犯罪の犠牲となる事故が多発しています。全標協の安全アイテムで子どもたちを守ろうと愛知県からスタートした「子どもを守ろうプロジェクト」が全国各都道府県で実施されてきており、全国運動として展開されています。昨年は愛知県犬山市で第6回全国大会を開催し、21都道府県より141名もの多くの参加者があり、通学路の安全対策等について様々な実践報告がありました。
災害対策としまして、当地において予想される南海トラフ巨大地震に備え、本年度も「非常災害時保安機材供給ネットワーク」の体制を整え、地域防災訓練を実施します。また豊橋市で開催される愛知県総合防災訓練にも参加してまいります。